私-前編-
「なっ、なんか緊張するわ…」


『なんでよ?』


「いや…わからん。」

松は落ち着かない様子だった。
                        
「てか、はい!」

松は小さな袋を差し出した。

『えっ??』

「プレゼント」


開けるとティファニーのブレスレットだった。

『えっ…こんなんもらえへんわ…ってかあたし何も買ってないし…』


「いーって!お前は今から色々金かかるんやし!
そしたらオシャレとかに金かけられへんくなるやろ?」

『ありがとう。てかあたしケーキ焼いてん。』


「マジで!?オレ死ぬ?」



松はかなり驚いていた。

『あげへーん!』

            
松はごめんごめんと言いながらもケーキを半分一人で食べた。
                        

きっと松なりの優しさだろう。




ありがとう―…

                        
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