私-前編-
-ナツside-


亜美遅いよー!!


気になるけど…


見に行く勇気ないし…


ナツは時計を何度も見ては煙草に火をつけた…


ガチャ―…



誰かが亜美の部屋のドアを開けた―…


「亜美〜!!遅かっ……ってケン君!?」

戻ってくるハズの亜美が戻ってこなくて、代わりにケン君??


「なっちゃん…?
チョット‥話していい……?」


「…ハイ……どーぞ…」


緊張‥

亜美どこまで話したんだろう…ーー


ケン君も顔が赤い気がする…


ナツは緊張のあまり煙草に火をつけた―…


「あれ?なっちゃん‥
煙草吸ってたっけ??」


「いや‥あの…け‥ケン君が‥吸ってるの見て‥それで‥」


「へっ!?
…そんな理由!?……
可愛いなぁ‥」

ケン君は思ったまま声に出して言ってしまった―…



「えぇ!?!?☆§¥$£?」

ナツは“可愛い”と言われた嬉しさで訳わからない事を言っていた―…


“……………”
「……………」

沈黙が続く―…



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