私-前編-
私達はさっきの事などすっかり忘れショッピングを楽しんだ
「亜美〜!これどう?」
ナツはジーンズを指して言った。
『ナツさー、スタイル良いねんからミニとかスカートとか履いたらいいのに!』
ナツは背は私と一緒で小さいが、超がつく程痩せていて羨ましい位なのに、買うのはいつもパンツばかりだ――
「うち女っぽい服ってかスカートとか似合わんしなぁ…」
私はナツが制服以外でスカートを履いてるところなんて見た事がなかった…
『兄ちゃんと付き合ってんから女アピールしな!!』
イマイチ乗り気ぢゃないナツを完全無視し、私は無理矢理デニムのミニスカートを試着させた―…
「亜美ぃー…」
ナツは恥ずかしそうに試着室から顔を出した
シャッッ―…
私は思いっきり試着室のカーテンを開けた
『………』
「変…やろ…??」
私はナツのあまりの足の綺麗さに言葉を失った―
『いやいや!!まじ可愛い!!てかナツ足綺麗すぎ!!制服のスカートも短くしたらいいのに!』
「えっ?マジで?…じゃあ色々スカート履いてみよかな…」
ナツはなんでか自分に自信がなかったらしい…――
「で!亜美はどんなん買うん?」
『あっ!ナツのに必死で忘れてたわ』