私-前編-
待ちに待った日曜―…
私と兄は待ち合わせ場所に向かった―…
アキは先に着いていた。
「おっ!早いな」
兄が話かけた。
そして待ち合わせ時間から10分程たってからナツが来た。
「マジごめん!」
ナツは買ったばかりのキャミにGジャンにミニスカだった。
「ナツそんな格好するんや…」
兄とアキは驚いていた…――
『可愛いやろ?!私が勧めてん!』
私は得意気に言った
「ケン君…変かなぁ?」
ナツが不安そうに言う
「うんにゃ。そんな事ないで」
「ありがと♪」
そして私達は映画館まで他愛もない話をしながら向かった―…
ねぇ、アキ?
あの時はまだお互い照れていて、私は仲良く自然な兄とナツが羨ましかったりしたよ…―
私達は兄達の会話にうんうんって相づち打ってただけだったね。
―…でもね…
あなたの隣に居れるだけで
…あなたの笑う顔が見れるだけで…
私は幸せでした――…