私-前編-
『あーッッッッ』

その男子を見て思わず声がでた。



皆の視線が扉から私の方に変わる。


『‥っと…お、お弁当忘れた‥‥カナ?』



恥ずかしくて必死でごまかした。



その男子は、明人―アキヒト―だった。


小さい時家の隣に住んでいて、家族ぐるみで仲良くしていたが、小学校にあがる頃に転校してしまったのだ。


それだけではない。


私の初恋の人―…


そして




私のファーストキスの相手だ―…

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