私-前編-
別れ
「‥別れよ。」
………!?
『えっ?』
「もう…無理」
変わらず私の方を見ないで言う。
『な…なんで…?!』
私の目には涙が溢れてきた―…
しかしアキは一度も私を見てくれなかった。
『嫌!!…亜美の事守るって言うたやん!!』
私はアキをジッと見つめながら言った。
「あ〜。言うたっけ?忘れたわ。」
アキは冷たく言った
『なんで?
嫌いになった?
悪いとこあったら直すから!!』
私は必死だった―…
アキは煙草に火をつけると、ふぅ〜っと煙をはきながらため息まじりに言った
「何かもう面倒臭くなってん。」
そこに居るのはアキなのに
まるで別人のようだった。