私-前編-

しばらく車の中で色々考えてると「着いた」と美優に言われた―‥


車から降りると、ﾋﾞﾙの周りにはいやらしい感じの名前のお店の看板がいっぱい並んでいた―…


やっぱり


…風俗…？？


ﾄﾞｷﾄﾞｷしながら松本さんの後ろについて行くと、ｴﾚﾍﾞｰﾀｰに乗り、６階を押した―‥


６階に着いて、お店の扉を開けると、天井には綺麗なｼｬﾝﾃﾞﾘｱがあり、ｶｳﾝﾀｰには大きな水槽があって、ﾎﾞｯｸｽ席が沢山あった―…


お店の中を見た瞬間美優は「ｽｺﾞｰｲ」とはしゃいでいた。




『良かった…』


思わず思っていた事を口に出して言ってしまった…


「どーした？」


不思議な顔をした松本さん。



『あっ、いや…絶対風俗に連れて行かれると思っていたんで…』



ｱﾊﾊﾊ―…


美優と松村さんは声を揃えて
「ひどいなぁ〜」と笑いながら言っていた―…



そして、店にあるドレスを見せてもらって、私達は寮に連れて行ってもらった。

寮といっても普通のﾏﾝｼｮﾝで
間取りは１K。

部屋は10畳のﾌﾛｰﾘﾝｸﾞ。



私と美優は隣同士の部屋だった。


家賃は月６万円。