乱舞


このままだと、北斗と当たる。

多分、乱舞は潰されるだろうし。

けど、
「奈美、あんたは抜けな」

静かにそう告げる。

「さーか!?」
焦ったマドカの声とぷかぷかと煙草を吹かす小夏。

「あんたの、大切な男。なんだろ?」

「さーか、さん」

「うちらは、離れてても仲間。
だから」

そう言って、優しく奈美を抱き寄せた。

子供をあやすように何回も何回も奈美の背中を撫でた。
< 36 / 60 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop