乱舞


「お前ら、潰されにきたのか?」

「そんなわけないじゃ~ん。ただ、東支部の溜まり場を探してるだけ」


「小夏、大河のとこ戻れよ」

唐突に話し出した翔平。

「お前が、逃げたあの日からずっと探し続けてんぞ」

小夏が言葉を失う。

「これだけは、譲れない」

しっかりとした、小夏の声が響く。

「じゃ、アイツらが帰って来るまで足止めしとかねーとな」

慣れた手つきで煙草に火をつける。
< 56 / 60 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop