滝本くんのHPが10を切りました。
「え、じゃ、じゃあさっきのは、」
「全然なんとも思ってねぇよ」
私の言葉を遮るようにそう言った滝本くんは、フイッとそっぽを向き子猫たちのところへ戻ってしまった。
なんか、蘭ちゃんと似てる。
照れた時に分かりにくい癖があるとこや、あまり感情を出さないところとか。
子猫を優しくなでている滝本くんを見ながらそう思っていると、自然と口元が緩む。
すると、隣から感じる視線。
見てみると、ニヤニヤと笑った表情でこちらを見ている藤田君。
「ふーん、へーぇ、そうかぁ」
意味深な発言をしたあと、
「うんうん、頑張って」
と、ポンと私の肩に手を置く。