滝本くんのHPが10を切りました。



特に大事な連絡事項はないかと、先生の話を聞き流していると、ふいに先生の口から“体育館裏”という単語が出てきた。



その言葉に反応して先生の話に慌てて耳を傾けると、どうやら子猫達が先生に見つかってしまったようだった。




「それでだな、このまま放置しておくわけにもいかないから誰か飼ってくれるやつ探してるんだが……」




先生のその言葉にざわざわとざわつきだす教室。




犬だったら欲しいんだけどなー、とか、親がアレルギーだから、などいろんな話し声が聞こえてくる。




ど、どうしよう。誰も貰ってくれなかったら保健所とかに行っちゃうのかな!?




でもでも、うちにはパンがいるし……………。




三匹の子猫の姿を思い浮かべながらぐるぐる頭を回転させてると、




「お、」




と、担任の先生が声を漏らした。




「滝本がもらってくれるのか」




その言葉に隣の滝本くんを見ると、滝本くんは先生の問いかけに手を挙げたまま頷いた。


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