学園ディストピア
色々あります
学校生活に少し慣れ始め、いつも通りと言えるぐらいにはなってきただろうか。平凡に授業を受け、部屋に戻ると那珂さんがすぐに帰ってきた。珍しい。
ケンカしてきたのか、顔には擦り傷がいくつか見えた。
彼がこの状態なら相手は半殺しか?
じっと見つめていると俺と目が合ってしまった。
「それ」
那珂さんが指差したのは俺の左のほほ。まだ副会長の平手が効いているみたい。那珂さんには分かったのだろうか。
大分腫れは引いている。分からないはず。
「大したことないです。」
俺が誤魔化すように言う。
那珂さんはすぐに興味をなくしたようで、シャワーへ向かった。
やはり、ケンカか。
制服もドロドロだった。
がちゃり、と音がして那珂さんがタオルで頭をがしがし拭きながら出てきた。
上はタンクトップ1枚で、下はジャージだ。今日はもう外にはいかないようだ。
「なんで、ケンカするの?」
思わず口からこぼれ出ていた。言ってから後悔したが、今さら取り消すことはできない。
ここ数日様子を見ていたが、こういうケンカしてきましたというかんじで夜中に帰ってくることが何度もあった。
那珂さんは無表情のまま答えた。
「殴ると、スッキリするから」
答えが帰ってきたので調子に乗って質問を続ける。
「余計にイライラしない?」
深く追及すれば面倒がられると思ったがそれにも返事があった。
「べつに、しない」
那珂さんは台所のほうへいくと何かを始めた。
晩ごはんつくるのかな?
ガチャガチャとフライパンを出したりしている。なに作るんだろう。
「なに?」
作るの、と聞いてみる。
「オムライス」
なんでもないように言ってるが、俺はワクワクしてる。この人が作るチャーハンの味を知っているからだ。
あのラーメン屋もお気に入りなんだろう。確かにおいしかった。
手際よくチキンライスを作ると、早くも玉子をかき混ぜている。早い。
「料理、好き?」
聞くと少しして返事が帰ってきた。
「嫌いじゃない」
なんとなく、この人が分かった気がした。
ああ、そうだ、那珂さんに言っとかないと、おこられるかもしらねー。生徒会が暴行事件に気づいたこと。
もう、知ってるかも。
言いにくいな。なんていう。
ばれちゃいました、すみません。
いや、俺が謝る必要ある?
ないね。
1人自問自答していると、那珂が出来上がったオムライスをさも当然の如く差し出していた。ああ、やっぱり俺のもくれるんだね。
「どうして、ごはんくれるの?」
「・・・いらねーの?」
「食べたいですが、そうではなくて」
「罰ゲームだろ?」
なるほど俺はペットだったな。
それでメシまでくれるのか。むしろそれでは那珂さんが罰ゲームなのでは?
「猫好きなの?」
「別に、てか冗談な。」
冗談、てか、どれが?
どれが、冗談だったの?どっから?
「じゃあ、ほんとは」
「・・・わかんね。よくわかんねぇから、食え」
うん。
座りながら聞く。
「なんで、」
あの時助けてくれたの?
聞けない、聞けないか。
「さっきから、なに?」
あ、
怒ってる。微かに眉間に皺がよっている。
聞きすぎたな、面倒になってきたんだろうな。
「すみません」
「ちがう、なんか・・・上手くいえねーけど」
本当に言いたいこと言えないのばれたのかな?そんな察しよくないだろこの人。
大体あの件に関してなにを言えばいい?
あの旭ってひとがあんたのこと探してる?生徒会に那珂さんが犯人殴ったとばれた?
うーむ。
そのまま、ふわふわのオムレツをごちそうになり1日は終わった。
ケンカしてきたのか、顔には擦り傷がいくつか見えた。
彼がこの状態なら相手は半殺しか?
じっと見つめていると俺と目が合ってしまった。
「それ」
那珂さんが指差したのは俺の左のほほ。まだ副会長の平手が効いているみたい。那珂さんには分かったのだろうか。
大分腫れは引いている。分からないはず。
「大したことないです。」
俺が誤魔化すように言う。
那珂さんはすぐに興味をなくしたようで、シャワーへ向かった。
やはり、ケンカか。
制服もドロドロだった。
がちゃり、と音がして那珂さんがタオルで頭をがしがし拭きながら出てきた。
上はタンクトップ1枚で、下はジャージだ。今日はもう外にはいかないようだ。
「なんで、ケンカするの?」
思わず口からこぼれ出ていた。言ってから後悔したが、今さら取り消すことはできない。
ここ数日様子を見ていたが、こういうケンカしてきましたというかんじで夜中に帰ってくることが何度もあった。
那珂さんは無表情のまま答えた。
「殴ると、スッキリするから」
答えが帰ってきたので調子に乗って質問を続ける。
「余計にイライラしない?」
深く追及すれば面倒がられると思ったがそれにも返事があった。
「べつに、しない」
那珂さんは台所のほうへいくと何かを始めた。
晩ごはんつくるのかな?
ガチャガチャとフライパンを出したりしている。なに作るんだろう。
「なに?」
作るの、と聞いてみる。
「オムライス」
なんでもないように言ってるが、俺はワクワクしてる。この人が作るチャーハンの味を知っているからだ。
あのラーメン屋もお気に入りなんだろう。確かにおいしかった。
手際よくチキンライスを作ると、早くも玉子をかき混ぜている。早い。
「料理、好き?」
聞くと少しして返事が帰ってきた。
「嫌いじゃない」
なんとなく、この人が分かった気がした。
ああ、そうだ、那珂さんに言っとかないと、おこられるかもしらねー。生徒会が暴行事件に気づいたこと。
もう、知ってるかも。
言いにくいな。なんていう。
ばれちゃいました、すみません。
いや、俺が謝る必要ある?
ないね。
1人自問自答していると、那珂が出来上がったオムライスをさも当然の如く差し出していた。ああ、やっぱり俺のもくれるんだね。
「どうして、ごはんくれるの?」
「・・・いらねーの?」
「食べたいですが、そうではなくて」
「罰ゲームだろ?」
なるほど俺はペットだったな。
それでメシまでくれるのか。むしろそれでは那珂さんが罰ゲームなのでは?
「猫好きなの?」
「別に、てか冗談な。」
冗談、てか、どれが?
どれが、冗談だったの?どっから?
「じゃあ、ほんとは」
「・・・わかんね。よくわかんねぇから、食え」
うん。
座りながら聞く。
「なんで、」
あの時助けてくれたの?
聞けない、聞けないか。
「さっきから、なに?」
あ、
怒ってる。微かに眉間に皺がよっている。
聞きすぎたな、面倒になってきたんだろうな。
「すみません」
「ちがう、なんか・・・上手くいえねーけど」
本当に言いたいこと言えないのばれたのかな?そんな察しよくないだろこの人。
大体あの件に関してなにを言えばいい?
あの旭ってひとがあんたのこと探してる?生徒会に那珂さんが犯人殴ったとばれた?
うーむ。
そのまま、ふわふわのオムレツをごちそうになり1日は終わった。