学園ディストピア





「きゅうぎたいかい?」






手元に配られた1枚のプリント、
こういうイベントとごとに力を入れているのはいいことだ。だけど、変なオプションがついていたりするからいただけない。


この学校の異様さ、分かってきたぞ。




「なんか厭そうだね?」

金剛に眉間を押さえられる。あんまりぐいぐいしないでください。痛いです。


「だってろくなことないでしょ?」

まじで、

景品なんだろうなー。



「優勝チームは学食1ヶ月分の食券だよ」

「思ったより普通。」


「と、生徒会メンのハグ」

「キモい」



・・・いやそれいらんだろ。

「わざと負けるやついるだろ」

「うん」

いるのかよ。






「はい、じゃあ、雨宮と金剛バスケな」

「「は?」」

俺と金剛の声がハモった。

言った委員長がキョドる。

金剛が睨む、怖いよあんた。

「なんで、俺らなの?」

「満場一致だし、なんかいけそう!みたいな」

何がいけそう!なんだ。金剛はしらんが俺はスポーツ嫌いだ。一番苦手なの野球だけど。
金剛は一見得意そうだそういうの。


バスケ以外には、野球、バレーボール、サッカー、そして卓球。

卓球いいなー。

卓球メンを見ればデブが集められていた。いや、あれでも卓球て俊敏さいるからね。確かにサッカーとか無理そうだけど。

逆にサッカー人数多いから気配消せるのに、バスケじゃ5人だからそれも無理だ。


そう5人なのだけど。


「・・・あとの3人は?」

「あ、そっか雨宮知らないっけ?」

「?」

「パワーバランスとるために、上級生と合同チームなんだよ。」

「へえ、先輩たちと組むのか」

「今年は2年G組とらしいよ」

「ふうん、先輩に知り合いいないしなー」

そして、同級生も知らないのばっかだ。

「・・・そっか、そこも知らないんだよね」

「なに?」

なにかあんの?


「G組からI組っていったらやんちークラスじゃん」

「じゃあ、ダリぃ、とかいって負けても問題ないよな。いいじゃん」

「さあね、この大会単位かかってるから出るのは出るよ。多分」


那珂さん絶対サボるわ。
嫌いそう。チーム競技。





「おーい」

金髪が廊下でだれかを呼んでる。

「は、はい!」

真面目そうなうちの委員長が慌てて金髪のところまでいく。

「あ、これ練習の時間と場所ねー」

と何やら紙が渡された。




俺は金剛に耳打ちする。

「あの金髪だ れ?」

「2Gのいいんちょ」

「・・・練習、すんの?」

「・・・みたいだな」
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