学園ディストピア
肩で息をしながらも出来るだけ気配を絶つ。流石にこんな所まで来ないだろう。
その過信がまさかこの自身の身を滅ぼすことになるとかこの時は思ってもいなかったのです。まる。
取り敢えず、今は息を整えるのが先決だ。久々に全速力で走ったので、喉がヒリヒリする。
「っふぅ、・・・はぁ、」
なんとか、落ち着いてきた。
向こうの方で騒ぎ声が聞こえる。なるほど、誰か捕まったのか。
大体編入生の俺にとってこの状況は不利でしかない。だって、ここの土地感覚ないもの。
現在何がおこっているかと申しますと、遡ること20分前・・・・・・
「それでは、生徒会主催の新入生歓迎会を行いたいと思います。これから行うゲームの説明をしますので、よく聞いておいて下さいね(はあと)」
と若山先輩はめっちゃ笑顔でのたまった。
それに生徒たちはキャーキャー騒ぐ。若山先輩は嫌いでないが、こうも男どもに騒がれて愛想を振り撒いているのをみると気味が悪い。
この、雰囲気がオカシイのか、
「雨宮、ちゃんと聞いとかないと大変なことになるよ?」
金剛が意地の悪そうな笑みを浮かべる。
目線を壇上に戻せば若山先輩と目が有った気がした。
「・・・まず、今からやるゲームは『鬼ごっこ』です!」
はい?
鬼ごっこ?
普通こういう場でのゲームって、じゃんけんゲームとかクイズゲームとかじゃない?
鬼ごっこ?
理解する前に説明は進められていく。
若山先輩の説明する声は体育館に響き渡る。
「まず、新入生には逃げてもらいます。上級生は新入生を捕まえて下さい。逃げ切った新入生には生徒会への参加権が認められます。」
生徒会に、入れる?てこと?
それってすごいの?
「なあ、金剛、これ必死に逃げる必要ある?」
金剛は答えた。
「生徒会は学食タダだし、生徒会だけが使える部屋もある。みんなの憧れの的だよ。普通は入りたいんじゃないかな。」
「普通成績とかで決めんじゃないの?」