向日葵の花が咲いた

「キャーワタル君やめてー」

叫ぶリナちゃんの声、屋上だ。

幽霊ひまわりと神様は急いだ。


そこには、屋上のフェンスにまたがるパジャマのワタル君。

それを少し離れた所で病院の先生、看護士さん、ワタル君の両親、リナちゃんが焦ってみていた。

「俺は死んでやるー、
 この足、治んねぇ~んだし。
 サッカーもできない。俺、生きている意味なんてないんだよ。
 死んでやる~」


「キャー大変!!ワタル君が死んじゃう」

幽霊ひまわりの隣りでうたた寝しちゃってる神様。
叫ぶ幽霊ひまわりの声で目が覚める。

「んあ?」

寝ぼけまなこ、そんなんでいいのでしょうか…。
神様として…。

あ、くだらない神様のこと(!!)言ってたら
ワタル君が飛び降りてしまいました。

一瞬でした。
そこにいたワタル君が消えたのです。
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