オレンジジュース
まあ、実際はしてないんだけど。
未遂なんだけど!
このペットボトルの残りはあたしが飲むわけで…あああ、この辺でやめとこう!
「あ、ごめ、そんな動揺しなくても!」
なおも言葉を発せずにいると、今度は有川君が慌て出した。
「あー、ほら!冗談だしさ。
ごめん、急に変なこといって俺と間接キスとか嫌だよね…
あ、別に坂口が嫌だとか、貶してるわけじゃないし、むしろ好きだし、うん、俺なにいってんだろ!?」
見事な慌てっぷりに、素でこういうことする人なんだと分かったら、笑えてきた。
「坂口?」