私の母
母は中学校の国語の先生をしていた。

父は普通のサラリーマンだった。

祖母も中学校の国語の先生をしていた。

一方、祖父も普通のサラリーマンだった。

父も母も同じ位稼いでいたから、それなりに何不自由ない生活を送れた。

でも、二人ともいつも帰りが遅くて小さい頃私はいつも祖母にだだをこねていた。

「ねえ、おばあちゃん。どうしていつも父さんと母さんは帰りが遅いの?」

「それはね、お父さんはね、残業しているのよ。千枝が土日に沢山遊べるようにね。でもね、お母さんは仕事が遅いの。だって、お母さん性格オッチョコチョイでしょ?だからいつも間違えばかりしているのよ。ウフフ。」

祖母はいつもこうやって私を寂しくしないようにいつも明るい話をした。

一方、祖父は無愛想な人で

「奈保はまだ帰らないのか、あつは本当に仕事が遅いんだな。」

といいつも、いつも母の事家族のことを心配していた。

父も無愛想な人でゲームをしているとき父はいつも手加減しないで勝負してきた。そのたびに私は泣いて、母を困らせた。しかし、そんな父だか根はとても優しくて、国語以外の勉強を一生懸命教えてくれたり、いつも私が寂しくないようにそばにいれるときはそっと居てくれた。

母は明るい性格でいつも周りをほわほわした気持ちにさせてくれた。そんな母だから、友達にも職場の人にも生徒にも好かれた。母は家族が言う通り資料を作るなどの仕事は遅かったが生徒の事を一番わかっており、しかも生徒に教えるのがうまかった。

そんな温かい家族に私は生まれ、育った。
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