トライアングル~番外編~
鈴のことを見つめていると、時間になって
バーの電気が消えた。



「え??何??」



鈴がパニックになっていたから、そっと
鈴の右手を握った。



「♪♪happy birthday to you~♪♪…

♪♪happy birthday to you~♪♪」


突然の定員のアカペラに鈴は目を丸くして
驚いている。


「♪♪happy birthday dear rin~♪♪」


「え?え?」


拍手が起こる中、まだ鈴はパニックになっている。



「happy birthday rin」


鈴の前にホールのチーズケーキを置きながら
外人っぽく、発音してみた!



「……なおっ…」



大きな目からぽろぽろと涙が零れ落ちて…



でもオレの目を見て、にこっと笑った。



「びっくり、したよっ…直っ…」


「火、消して?」


フッと笑いながら、鈴の手をきゅっと握って…


鈴は大好きなチーズケーキの20本のロウソクを
ゆっくり堪能するように眺めてから…



小さく頷くと、はじっこから少しずつ
火を消してった。








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