トライアングル~番外編~
「直さま…どーゆうことですか?

直さまはみんなのですよね?」


「そんなこと一言も言った覚えはない。

行くぞ、鈴」


「あっ…うん」



私は直に手を引かれて、歩き出した。



「直さま…ひどい…

こんなに直さまのこと、思っているのに…」



大勢の中の女の子たちのリーダーみたいな子が
泣きながら、叫んだ。



でも直は振り向きもせずに昇降口に向かった。



「直…いいの?」


「あぁ。てか、ごめん。

3年になってから、あんなのが勝手に出来てて

…」


「すごいね…ビックリした…」



直は校舎に入ると、空教室に入った。



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