トライアングル~番外編~
直は退場する時、両手に持ちきれない花束を
貰って1番最後に体育館を後にした。


「鈴ちゃん、直待ってるでしょ?」


「うん。おばちゃん、帰るの?」


「先に帰るから、直に言っといてね~」


「わかったぁ」



おばちゃんとバイバイして、昇降口のあたりで
直を待った。




「お待たせ」


「直…すごいね、どーするの?」



直は苦笑いをしながらも、紙袋いっぱいの
花束を持って私の隣に来た。



でもしっかり、手を繋いでくれた。



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