【完】短編witch~魔女なんてウソだ!~
『1年B組を担当する、岡野ゆかりです。宜しくね!』
岡野先生が言う。
岡野先生は見た感じ、わりと可愛い女の先生だ。
きっと、25歳ほどだと思う。
入学式が終わり、各クラスに移動したあたしたち。
結局、ママの姿はなかった。
入学式、本当はママに来てほしくない訳じゃなかった。
でも、あたしのためなんだ。
『名前の順で自己紹介をしていきましょう!』
岡野先生が言う。
『では、赤羽さんからどうぞ。』
『赤羽莉乃です。好きな食べ物は苺。宜しくお願いします。』
赤羽さんはあたしの前の席。
『まりえちゃん、宜しくね。』
赤羽さんが振り返って言う。
え?
なんであたしの名前知ってるの?