愛しのヒーロー
「あんたさ。紳君と仲いいよね~
あんたにはトイレがお似合いなのにね~」
ジャボン!
「うぐッ!」
「調子のんなよ?」
そのあとトイレに閉じ込められ
水を上からかけられた。死にたい。
足音がする。ガタン…ガタ!
「やっぱりね。俺さすが!」と
笑顔で目の前にいるのは東野 紳だ。
「心配したよ、ほら、手…」パシン。
「やめて!関わんないで!
ほっといてよ!!」
「…ねえ。俺、お前のそばにいたい。
お前を助けられる唯一の存在に。ダメ?」
と優しく微笑んで言った。
「ダメなの…だめ…うっ…ヒック」
たぶん私は初めて人前で泣いただろう。
彼は私を優しく抱きしめて言った。
「ずっと俺のそばにいろ。」