I do does not matter.
「寝過ぎた…」
昨日は酒を呑みに来ただけだったのに…。
「んん…カグヤ…?」
そんなことを考えていると隣であたしを呼ぶ声がした。
「…なに」
ボソッと答えると目を閉じたままにへらっと笑ったマスターにベッドに引きずりこまれた。
「ちょっ…と、なにすんだ馬鹿」
思わずそう言うとゆっくり目を開けたマスターは
「おはよー」
気にもとめていない様子で挨拶をしてきた。
「………」
そんなマスターに黙るしかなくなった。
「あ。そういえば今日学校?」
寝起きのためか少し舌足らずな喋り方でそう訊いてくるマスターに頷くと何故か笑うマスター。
「ごめんねー入学早々遅刻させちゃって」
ふふっと笑いながら言うマスターからは悪いと思っていないことが容易にわかる。
「ほんとにそう思ってんなら放せ」
それでもそう言ってみる。
「えぇーヤだー。今日は一緒にいたいー。久々にデートしよー?」
間延びした喋り方のマスターに深い溜息しかでない。
「入学早々あたしに学校休めと?」
「うん。だってカグヤならあんなとこ卒業するくらい余裕でしょ」
当然、みたいな顔で言うのやめてくれないかな。
「縺芭(レンバ)学園はテストさえ問題なければ進級も卒業もできるんだから」