I do does not matter.
~空き教室side~
「………結局いなかったな」
カグヤが目を覚ました頃、学校の空き教室ではあの五人が仏頂面で座っていた。
オレンジが呟いた言葉にピンク、ダークブラウン、ライトブラウンがピクッと反応する。
金髪は変わらず目を閉じ座ったまま。
「昨夜は出る筈だったのに…」
ピンクの残念そうな声に
「今夜は現れる。絶対に」
金髪は目を閉じたまま確信しているらしくそう答えた。
「なんでそんなことが言える?」
金髪の言葉にダークブラウンが尋ねた。
「ただの気紛れなら一週間に一回とか2日連続とか現れる期間にバラつきがある筈。
だがティターニヤは違う。
2、3日に一度、必ず現れる。
下っ端の話でも血を見てうっとりしてたらしいし、その程度の間隔で血を見ないとなにかが狂う質なんだと思う。
だから今日は現れる」
そう、彼らの言うティターニヤが現れたのは3日前の夜。
ダークブラウンの言葉に淡々と返す金髪の推測が正しければティターニヤは今夜、確実に姿を現す。
「…てかさ、俺らなんでティターニヤのこと探してんだっけ」
そんなとき、ぽつりと呟いたオレンジにその場が凍りついた。
「あれ、俺なんかヤバいこと言った…?」
オロオロするオレンジは完全スルーでピンクとダークブラウンはひそひそとなにやら話している。
ライトブラウンは口端をひくつかせ、金髪に至っては微動だにしない。