I do does not matter.


「なんとも思いません」


そう言った瞬間カラスがどこかへ行ってしまった。


残念だ、まだ見ていたかった。


「そうか。俺はてっきり嫌われてるのかと…ちょ、おい!?」


カラスがどこかへ行ってしまったので帰ろうとしたのだがなにかを話していた担任に引き止められてしまった。


「俺の話聞いてた!?」


「いいえ」


カラスを見ていたのだから聞いているわけがない。


首を横に振ると何故か担任は項垂れた。


「帰るので離して下さい」


「おっまえこの野郎…」


担任の顔を見て言うと口端をひくつかせた担任がなにか言いたそうにそう言った。


ジッと見ていると結局口を閉ざしてしまったが。


「はぁ…もういい。行けよ」


溜息とともに言われ、何故あたしが呆れられなければならないのか怪訝に思いながら教室をあとにした。















「なにも思わない、か…」











教室で担任がそう呟いていたことをあたしが知ることはない。



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