鴨田くんと宮田さん
今日の天気は晴れ模様
宮田李奈。
地元の大学を卒業。就職は県外に出ることもなく、地元の会社に運よく決まり今に至る。
人生にサプライズや、チャレンジなんて必要ないと思う。私はこれからも普通でいいんだ。何も求めてない。
なのに、私の前に現れた彼は普通じゃない。
すっごい顔怖いんですけど。ちらっと見上げただけで息を飲む。思わずそっち系ですかと思うほどだった。
ただお昼ご飯を買いにいこうと思い会社を出ただけ。こんなことなら同僚の子と一緒に行けば良かった。
「あの……」
「……………」
シカト?
「…………、私、急いでるので。すみません」
怖い。
早くこの場を去りたい。
「宮田さん」
「え、はい…」
私の名前どうして?
そんな疑問は簡単に打ち消された。
「付き合って欲しい」