触れない温もり
「さてっと、そろそろ寝るかー!」




ぐーと伸びをして椅子から降りる。


「しっかしホント、葵はよく寝るなぁ……」




自然な流れで自分のベッドの上にあるタオルケットを葵にかける。


「あ、かけても意味ないんだった……」


そう言って手から離れていくタオルケットを見ていた。



しかし、そのタオルケットが地面につくことはなかった。



ぱさっ



葵の体に沿ってかぶさるタオルケット。



「嘘っ……また触れられたっ?」


とりあえず、



ーーーパシャ



スマホで写真を撮っておく。



そのまま撮れたかも確認せずに電源をきり、ベッドに投げる。



それを追うようにベッドへ飛び込み眠りについた。
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