触れない温もり
「あはははははははははははははは
やっぱりおもしれぇよ。お前は!」


「うるせぇよ。
走りながら喋ると舌噛むぞ」



チンピラどもから逃げるため、黒桐の手を握って爆走中。


黒桐が大声でそう叫ぶせいで街の人達の視線が痛い。



「……てかどこ行くかなぁ………」


このまま走っていてもどうしようもない。
しかも、黒桐は大怪我だ。
骨は折れてないみたいだが打撲くらいしているだろう。

てか、よく走れるなコイツ。


「あ、それなら俺の家来るか?
ここから近いし」


「いいのか?まあ、病院は遠いし」


「おう、じゃあ、案内するわ」
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