アメフル



「はあ、そんなことがありえるんだ。見ず知らずのイケメンと相合い傘ねぇ」



のんに昨日の出来事を話した



「あぁ、そういえばありゃぁ相合い傘だったね」



「すごいなぁ。彼氏ともしたことないわ」



「相合い傘はするもんじゃないよ。すごく気を遣う。疲れた」



「知らない人だし倍に疲れそうだね」



ばかにするように笑ってくるのん



そしてまた話を続ける



「で、その傘はどうなるの?いつ返すの?」



のんの質問に無意識で口が開いた



「やばい。知らない」



あ、でも、と私は思い当たることがあった



「あの人と別れるとき、あの人が“じゃあまたね”って言ってたから、たぶん、また会えるんじゃないかと思う」



何故かのんも安心したような表情をしたが



「まあでも傘くらい返せなくても大丈夫か」



その表情とは反対のことを言い出したので、なんか面白かった


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