廻る時の中で


「姫様!なりません!」

また爺やが叫ぶ。

「大丈夫よ!」

「大丈夫ではありますまい!一国の姫君が足を出して木登りなどと、誰かに見られでもしたらどうされるのですか!」

私は嘆き叫ぶ爺やを置いて、更に木を登る。

すると、下から「あぁっ!!」と落胆する爺やの声がした。


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