廻る時の中で


すでに日は落ちて、空には満天の星が輝く。

貴方に会うのは今日が最後だけど、不思議と恐くなかった。

淋しくないと言えば嘘になる。

だけど、帰ってくる、と言う貴方の言葉が胸に響いてる。

私はお城へと戻る道をひたすらに歩いた。

何度も振り向こうとしたけど、振り向かなかった。

頭の中は貴方のことでいっぱいで、

だから、

お城でこれから何が起こるかなんて想像もしてなかったんだ。


< 36 / 59 >

この作品をシェア

pagetop