さあ、愛される覚悟を・・・
「いや、あの……スキ、だと思う…」
覚悟を決めて、思い当たった結果を言葉に置き換えてみれば、遼の手があたしの頭を引き寄せる。
そのままこめかみの辺りに唇を押し付けられて、次の瞬間には少し身を乗り出した遼に、身体を捩るようにして唇を奪われた。
ずっと親友だと思ってきた遼とのキスは、思った以上に良かった。
少し恥ずかしかったし、今までの関係が崩れてしまうことに対しての不安だってない訳じゃないけど、誰にも気兼ねせずに遼といられるんだって思ったら、それはなんだか物凄く嬉しくて。
「もしかしなくてもあたし、かなり遼のことスキなのかも…」
あたしが改めてそんな風に言えば、遼は静かに、スーッと口角を上げた。