さあ、愛される覚悟を・・・
互いの服を脱がせる時間すらもどかしいといった風に、縺れ合うようにキスしながらベッドへ移動する。
角度を変えながら深く舌を絡めて、ムードも何もなく、ただひたすら本能のままに求め合った。
いったい何度交わったのかも分らぬまま、窓の外が白み始めた頃に、まず一番最初にやってきたのは疲労からの睡魔だった。
「……はぁ…も、無理…」
並んで横たわったベッドの中、あたしは遼の胸にすり寄るように身体を寄せた。
そっと髪を梳いてくれる遼の指先に眠りを誘われるように、その瞼はもう、半分閉じかけた状態で。
「すっごい良かったし…なんかもう、めちゃくちゃ幸せかも…」
あたしの言葉に遼は目を見開いて、次の瞬間には嬉しそうに目尻を下げて、触れている髪を一房手にして唇を寄せた。
ベッドの中ではそんなキザなことをサラッとしてしまう遼は、やっぱりこんな関係にならなければ知り得なかった姿なのだと思うと、今更ながらに胸がいっぱいになる。