バレンタイン*少しの勇気をください。


「東雲くん!!」




「っ⁉︎」





いきなりの大声にビックリして、歩みを止めた。





「私、ずっと東雲くんのことが好きで!
付き合ってください!!」






必死な彼女の声に、あたしは一歩も動けなかった。





あたしって、告白現場に来ちゃって場違いじゃん。






人の告白を盗み聞きなんて…。






そんな静かな沈黙を破ったのは落ち着いた彼の声だった。

< 47 / 93 >

この作品をシェア

pagetop