本 音 − ホ ン ネ − 【完】
4人並んで下駄箱を通り越すとそれぞれの教室の前に立つ。
「クラス変わっても休みは遊ぶし。
時々お互いの教室行き来しよう?」
しっかり者の紗季の一言で少し智香の表情が和らいだ。
智香は、1番心配性だもんね。
「うん!じゃ皆…い、行くね」
一度深呼吸をして智香は、行ってしまった。
「私らも行こっか。」
そだね、と伊都が返事したから
もう一度紗季を見る。
お互い頷いてそれぞれの − 戦 場 − と化す教室への第一歩を踏み入れた。