オレンジ。~星空の下で。anotherstory~
気がついたら、自分の部屋のベッドにいた。

放心状態で帰ってきた俺に驚いて、
華恋が慌てて寝かせたらしかった。

主治医の言葉が、
今も頭をぐるぐると回っていて
整理がつかない。

何も聞かず、そっとしておいてくれた
華恋には感謝だった。

「……っくしょ……何でなんや?
……何で、俺ばっかり?」

涙が溢れてきた。

せっかくもてた希望が、
音を立てて崩れていった。
< 153 / 176 >

この作品をシェア

pagetop