オレンジ。~星空の下で。anotherstory~
目が覚めたら、
何もかも終わっていて、
周りには、何やら
たくさんの機械があって、
俺はその管に繋がれていた。

隣には、母さんが
椅子に座ったまま
居眠りをしていて、
時々、首がこっくり、
こっくり、と
揺れている。

(…嗚呼、
きっと疲れてるんやろうな。)

そう思ったので、起こさず
そっとしておいた。

俺も、動いたら
せっかく治してもらった傷が
開いてしまったら
元も子もないので、
また目を閉じた。
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