オレンジ。~星空の下で。anotherstory~
「もー、今日のお兄ちゃん変。
なんかあったの?」

なんかあったかと
聞かれれば大ありだし
でもそれを逐一
報告するのもなんだか嫌で。

「なんもあらへんよ。」と返して
少し早足で歩いた。

「千洋。
ちょいタンマ。」

航星が俺を呼び止める。

「なんや。」

「ごめん、華恋。
ちょっと今日こいつ借りる。」

「えっ??」

航星が俺の手を引っ張って
スタスタと歩いていく。

「ちょ、ちょお待て!
早いっちゅーの!」

「華恋!おばさんに言っといて!
今日はうちに泊まるって!」

「わかった!」

「はぁ?何ゆーてん!?
ちゅーか、聞いてへんし!!」

航星は騒ぎ立てる俺を無視して
スタスタ歩いて、
自分の家に向かっていった。
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