オレンジ。~星空の下で。anotherstory~
食事を済ませ
風呂に入ったあと、
少し外で航星と話した。

「…航、お前今でも悪夢見るんか?」

「んー、最近はないよ。
命日近くなると増えるけど。
でも去年はちーたちが居てくれたでしょ。」

「せやったな。
今年も一緒に過ごすか?」

「んー、いいや。一人で頑張ってみる。
ちーや華恋が居なくても
平気にならないといけないし。」

「せやな。
いつまでも一緒におれるわけちゃうしな。」

「でも、気遣ってくれてありがと。」

「ええよ。」

きっとそう思えるのは
航星がトラウマを
克服したいって気持ちが強いからだ。

(…なんやかんや言うて
ちゃあんと成長してるんやで、お前は。)

「あぁ、今日はなんや星が綺麗やなー。」

「ほんとだね。」

俺と航星はしばらく星を眺めてから
それぞれの部屋へ戻って眠った。
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