オレンジ。~星空の下で。anotherstory~
リビングに戻ると、
華恋と母親が料理をテーブルに並べていた。

「やーっと来た。
料理冷めちゃうよー。」

俺はそれらの料理を
食べられはしないけれど
華恋が楽しそうだから
俺はそれで満足だった。

本音は、食べたいけれど。

それを言い出したらキリがないから。

席に座ると、母親が
「華恋、千洋。
17歳のお誕生日おめでとう。」と言った。

「ありがとう、お母さん。」
と、華恋が言って微笑む。

「おおきに、おかん。」

「いいえー。わたしは貴方達の
成長だけが楽しみだから。
ここまで生きてくれて嬉しいのよ。
特にちーはね。」

母はそう言って笑った。
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