オレンジ。~星空の下で。anotherstory~
着いたのは街にあるちょっと大きな公園。

「ここで、何するの?」と、華恋。

「ま、見てて。」

すると、何やら航は木の影から
準備していたものを
取り出してベンチに置いた。

「わ、花火だ!!」

しかもいろんな種類の入った
スペシャルパックだった。

「……夏の間、入院で
夏気分を味わえないだろうからって
航星が買ってきたの。」
と、水をくんだ
バケツを持ってきて葵が言った。

「……おおきにな、航。」

「いえいえ。
さ、始めよう。
みんな、好きなのやっていいよ。」

「あたし、これがいい。」

「じゃあ、俺はこれ。」

「私はこれかな。」

みんな思い思いに
好きな花火を手に取って
航がロウソクに火をつけた。

「それでは、改めて。
千洋、退院おめでとう!!」

「おめでとう!!」

花火を火に近づけ、
一斉に点火。

あとは近づきすぎないよう
思い思い広がって楽しむ。
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