オレンジ。~星空の下で。anotherstory~
夜。
久しぶりの家族団らん。
母親の美味しそうな料理も並ぶ。
とはいえ、俺は食べられないから
それらには
手をつけられないけれど。
食べ終えて、父親が
「みんな、ちょっと話がある。」
と言った。
片付けをしていた母親も
少し手を止めこっちを向いた。
「何?パパ。」
「非常に言いにくいんだが、
また転勤が決まってしまったよ。」
「……ウソ!?」
華恋が驚いて言った。
今度はどこへ行くのだろう。
「……今度は九州だそうだ。
もちろん、また
俺ひとりで赴任できないか
聞いてみたんだがダメらしい。」
「……そんな。
せっかくここで友達も恋人もできたのに
また別れなきゃいけないの!?」
「……ごめんな、華恋。」
「いやよ。
私は残る。
一人暮らしでも何でもする!
とにかくここを
離れるのは絶対に嫌なの!」
華恋はそう言って
飛び出していってしまった。
「……あぁ、行ってしまった。」
「オトン。
華恋のことは、任しといてや。
説得してくるさかい。」
父親が首を振る。
「今日は夜も遅い。
体調悪くしたらいけないから
二階に上がってなさい。いいね?」
「……わかった。」
基本的に親父に逆らう気は俺にはない。
久しぶりの家族団らん。
母親の美味しそうな料理も並ぶ。
とはいえ、俺は食べられないから
それらには
手をつけられないけれど。
食べ終えて、父親が
「みんな、ちょっと話がある。」
と言った。
片付けをしていた母親も
少し手を止めこっちを向いた。
「何?パパ。」
「非常に言いにくいんだが、
また転勤が決まってしまったよ。」
「……ウソ!?」
華恋が驚いて言った。
今度はどこへ行くのだろう。
「……今度は九州だそうだ。
もちろん、また
俺ひとりで赴任できないか
聞いてみたんだがダメらしい。」
「……そんな。
せっかくここで友達も恋人もできたのに
また別れなきゃいけないの!?」
「……ごめんな、華恋。」
「いやよ。
私は残る。
一人暮らしでも何でもする!
とにかくここを
離れるのは絶対に嫌なの!」
華恋はそう言って
飛び出していってしまった。
「……あぁ、行ってしまった。」
「オトン。
華恋のことは、任しといてや。
説得してくるさかい。」
父親が首を振る。
「今日は夜も遅い。
体調悪くしたらいけないから
二階に上がってなさい。いいね?」
「……わかった。」
基本的に親父に逆らう気は俺にはない。