【超短編 05】二日遅れのクリスマス
【短編】二日遅れのクリスマス
夕方、目を覚ました。
残業で朝まで仕事をしていたせいだ。
寝ぼけながら、煙草に火をつける。
白い煙を吐き出しながら、カレンダーに目をやる。
今日の日付に記しがしてある。
「24日か…。」
冷え切ったコーヒーに口をつけ、何とか重い腰をあげようとする。
庭で鳴き声がする。餌をあげに外に出るため、コートを着て外に出る。
外は、真っ白な雪が降り積もっていた。
小屋の近くの空っぽになった餌箱を雪で洗い、新しい餌を入れてやる。
寒がっているのか、小屋から顔を出さないので、餌箱をちょっとだけ小屋の入り口に近づけた。
部屋に戻って、暖房を入れる。
残業の疲れを落すようにシャワーを浴びる。
タオルで体を拭きながら、タバコにもう一度火をつけようと、オイルライターを手に取ると、自然に彼女の顔が浮かんできた。
サービス業の僕は、毎年クリスマスを彼女と過ごすことができない。それでも彼女は、僕のそばにいてくれた。
「いいじゃない。私は、クリスマスに一人で過ごしても平気。そんなに特別な日じゃないよ。」
「でも、君の周りの友達達だって付き合っちゃくれないだろ。それに…。」
「じゃあ、26日は、絶対に休みをとって。その日が私達のクリスマスにしましょ。」
「26日は、26日で、クリスマスじゃないよ。」
「あなたと一緒にケーキを食べることが私にとっては、クリスマスなの。」
そう言って、初めての26日に彼女は、僕にプレゼントをくれた。
上品な赤と白のジッポ。
「まんまじゃないか。」
と僕は、笑った。
彼女も笑った。
残業で朝まで仕事をしていたせいだ。
寝ぼけながら、煙草に火をつける。
白い煙を吐き出しながら、カレンダーに目をやる。
今日の日付に記しがしてある。
「24日か…。」
冷え切ったコーヒーに口をつけ、何とか重い腰をあげようとする。
庭で鳴き声がする。餌をあげに外に出るため、コートを着て外に出る。
外は、真っ白な雪が降り積もっていた。
小屋の近くの空っぽになった餌箱を雪で洗い、新しい餌を入れてやる。
寒がっているのか、小屋から顔を出さないので、餌箱をちょっとだけ小屋の入り口に近づけた。
部屋に戻って、暖房を入れる。
残業の疲れを落すようにシャワーを浴びる。
タオルで体を拭きながら、タバコにもう一度火をつけようと、オイルライターを手に取ると、自然に彼女の顔が浮かんできた。
サービス業の僕は、毎年クリスマスを彼女と過ごすことができない。それでも彼女は、僕のそばにいてくれた。
「いいじゃない。私は、クリスマスに一人で過ごしても平気。そんなに特別な日じゃないよ。」
「でも、君の周りの友達達だって付き合っちゃくれないだろ。それに…。」
「じゃあ、26日は、絶対に休みをとって。その日が私達のクリスマスにしましょ。」
「26日は、26日で、クリスマスじゃないよ。」
「あなたと一緒にケーキを食べることが私にとっては、クリスマスなの。」
そう言って、初めての26日に彼女は、僕にプレゼントをくれた。
上品な赤と白のジッポ。
「まんまじゃないか。」
と僕は、笑った。
彼女も笑った。