秘密のあの子と黒髪王子

怜斗-side-

雪村は、話してくれた。


左目が、感情によって色が変わってしまう事。


左目は、生まれつきだと言う事。


左目の事で、いじめられていたという事。


そのせいで、今まで孤立していた事。


雪村は泣きながら話してくれた。







きっとずっと心の奥に鍵を掛けていたのだろう。
誰にも話せず、苦しんでいたんだろうな。

俺はいつの間にか雪村を抱きしめていた。

「愛沢君・・・・?」

「なぁ・・雪村。俺は綺麗だと思うぞ?その左目。」

「え?綺麗?この左目が・・・」

一度離れ雪村を見る。

「おう。化け物なんかじゃねぇよ。色が変わるなんて綺麗じゃねぇか。」


「そっそうかな?ありがとう」
ニコッ

そう言って花の様に笑った。
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