秘密のあの子と黒髪王子

クスッ
「なぁーんて見せるわけ無いでしょ？」

「はぁ？」

「なんで一番嫌いで嫌な奴に見せなきゃ
いけないのよ。絶対に嫌。
そもそも私の左目なんか見たいの？
見て気持ち悪いとか化け物とか
好き勝手いってはい終わり。なんでしょ？」
雪村は、ものすごい勢いで喋る。

「いやいや。どうした？
何言ってんだ？」

「あっ・・・いや、そのままの意味よ。
私に興味本位で近ずかないで。
で、話はそれだけ？もう帰ってもいい？」




「まてよ。」

「なによ。まだなにかあるの？」


「雪村は、俺の事嫌いなのか？」

「今さら？ええずっと嫌いよ。
クラスが一緒になった時から
ずっと嫌い。」


「教えてくれないかそこまで
俺の事嫌う理由を。」

「嫌よ。愛沢君に教える義務なんて無いしね。」ニッコリ
雪村はそう言って笑った。


「ははっ即答かよ。
まあ呼び出して悪かったな。
あ、昼飯奢るから、また昼休みな。」


「はぁ、意外と律義なんだね。
分かったかなり嫌だけど、
昼休みね。じゃ。」

そう言って雪村は教室に帰っていった。
「あーあ。失敗かぁ。
でも左目見せてくれって頼んだ
次の瞬間顔色が変わった。
きっと嫌な事でもあったんだろうな。」

・・・あっそうだとしたら
俺雪村にめちゃくちゃ傷つく事、
してしまったんじゃねーのか？

「やべ。謝らなきゃ。」
そんな事を考えてる内に四時間目の終わりのチャイムが鳴った。