悪態少女の恋物語〜運命の人を見つけてください〜
十章
理緒side
ざざ…
ざざ…
あたしはいつぞやの海に来ていた。
潮から遠目の砂浜に腰をおろす。
…約束したのに、
ここに皆でくるって。
果たせなそうだなぁ。
海は夜空に溶け込むように、
暗く、所々星が反射して…
「海と雪みたい…」
海をみてすら、そんなことを思ってしまう。
あたしはなんなんだろう。
いっそ、この海に溶け込んでしまおうか…。