悪態少女の恋物語〜運命の人を見つけてください〜
「や、やめて?二人共…」
「理緒はちょっと黙っててね?」
「これは俺らの問題だから」
「…っ」
出会った時のように、順番に喋って
あたしを制する二人。
あたしはただ、見ているしかできなかった。
「いつもいつも、俺は雪が羨ましかった。同時に妬ましく思った。俺よりも優れていたから。俺は、兄なのに…何をやってもお前より劣った。何もかも。」
「俺だってそうだ。勉強も運動も何もかも必死に努力して頑張った。それでもいつだって人が集まるのはお前の所だ。俺の努力は誰にも見られることはなかった。」
「「お前がいたから…」」