悪態少女の恋物語〜運命の人を見つけてください〜



「一人で行くのは、やめてくれ」



組長はそう、あたしにいった。



「…どうしてです?」



「これは神田原組と原口組と問題でもある。
それをぽっと出の少女一人に全て片付けられるのは
こちらとしても困るんでね。


君がなにか強い力を持ってることはわかる。

現に君がしていた情報集めの尻尾を掴むのに
どれだけかかったことか。」




やれやれ、と首を振る組長。



「あたしからすれば、尻尾を掴めた神田原組はすごいですよ」





完璧にこなしていたつもりだった。


けど、それに神田原組が気付いているのは
途中でわかったことだ。





さすが、としかいいようがなくて
その時は身震いしたもんだ。
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