悪態少女の恋物語〜運命の人を見つけてください〜
「ねぇ理緒ちゃん、昨日ずいぶんかっこいいお兄さんと歩いてたみたいだけど、何してたの?」
クスクスと笑いながら問いただしてくる
クラスメイト。
その日は真守と買い物に出かけていた。
「…だよ」
「え?なぁに?」
「だからぁ。おめぇが今言った通りあたしは兄さんと買い物してただけだけど?」
ざわざわ、クラスがどよめく。
「何?じゃあ昨日あたしがそのお兄さんと?キスしてるところでもみたか?ホテルに入ってく所でも見たのか?あんま調子乗ってんじゃねーよ。ひがんでんなブス。」
本性が出た。
あたしの噂は、そう、一気に広まった。
それ以来、男も女も、
学校であたしに近付く人は
一人もいなかった。