悪態少女の恋物語〜運命の人を見つけてください〜
七章
海side
あの海から、理緒と深影だけ直帰し、
俺たちは倉庫へと戻った。
誰も口を開かない、重い空気。
理由はきっと皆同じ。
…理緒は、深影には俺たちと別の
表情を見せる。
女の子みたいな声で
女の子みたいに喋って
女の子みたいに笑って
いつもの理緒はそこにはいなかった。
でも、俺たちを呼びかける理緒は
いつもの理緒で。